Policy診療・治療の方針

基本の治療方針

「病気を敵視せずに全身を見つめること」それが、すぎ内科クリニックの基本治療方針です。

病気になると不快な思いをします。仕事もはかどりません。美味しい食事も楽しめませんよね。だから、患者さんも医療関係者も、病気を敵だと思っています。しかしながら、敵をやっつけるだけが医療ではありません。

病気は身体の叫び声。
身体が「生きよう」としているからこそ現れる症状ともいえます。
治療への近道は、そんな身体の声を聞くこと。
身体が何を求めているのかを感じ、全身を診て治療することです。
あなたの最愛の友人である身体があなたを裏切ると思いますか?
この考えの元、現代医学と漢方医学の長所をあわせて治療を進めています。
それが当院の治療です。

診療・治療に対する考え方

自分の家族にも提供できる安心な医療を目指します。

医者である私が求めるべき医療は、自信を持って私自身や家族、知人などにしてきた医療に他なりません。医者としての道のりを歩む中、内科勤務を続けながら様々な角度で東洋医学を研究し、漢方煎じ薬治療を行ってきました。

現代医学も漢方医学の二つの治療法を持つことは「すぎ内科クリニック」最大の特長であり、それぞれの利点を生かした診療・治療を行っています。

急性病治療に対する考え方

急性病は、簡単に治る場合が多いものです。
それは、長期間にわたり身体に負担を生じた後に起きた病気ではないからです。漢方治療でも短時間に治ることがありますが、急性病には現代医学の治療法を優先させます。

慢性病治療に対する考え方

慢性病は生活習慣病の側面もあり、長い間の間違った習慣により身体が音を上げて起きる病気です。

治療にはそれなりの時間が必要となります。「すぐに治して欲しい」というのは無理な話。まずはご自分の生活を見直しながら、治療をしていくことで改善に向かうと考えます。この場合の治療は、補助的な手段であることをご理解いただくことが先決です。

慢性病には漢方治療が適していますが、今まで飲まれていた薬を直ぐにやめるのは不可能です。漢方治療で身体の状況を良くしていくことで、飲まれていた薬を徐々に減らしていく治療方針を取っていきます。

対応できる病気

当院で対応できる病気は、外科的な適応がない病気や病院での管理が必要でない病気です。

幼少児の急性期治療はお引き受けできませんが、慢性期の病気に関しては漢方薬適応の場合もあるため、お気軽にご相談ください。また、専門的な治療をされている方に関しては、主治医の先生とご相談になり、紹介状を持参下さい。

当院では、対応病名は書くことができません

一般的なクリニックでは、診療可能な病名として高血圧症・糖尿病・かぜなど…様々なものをあげています。ところが実際の治療では、病名以外に別の考え方を持つ必要もあります。

当院が対応病名を書くことができない理由はそこにあります。
一つの答えだけで済ませるような治療は、当院の治療ではありません。簡単に病名を提示するのではなく、根本の身体の状況を考え、患者様一人一人と向き合いながら病気に対応していくことを大切にしています。

病気に対する考え方

病気への考え方は、千差万別で、治療にも大きく影響します。
病気を身体全体の変化として一つのものとして捉えること。
病気は身体の叫び声であることを認めること。
そんな考えをもとに西洋医学と東洋医学を使い分けることが当院の病気への考え方です。

病気を一つのものに捉える

病気を個別の変化と見ないで全身を見つめること。
それが、すぎ内科クリニックの基本治療方針の一つです。

例えば、一つの臓器の病気を捉えてみましょう。
当然の如くその臓器は他の臓器と連携して身体という一つのシステムを形成している一部分になります。

このことからすれば…病気の未知の姿が浮かび上がります。
「病気という変化が出ている臓器が根本原因の臓器ではなく連携臓器の変化によって、二次的に根本原因でない臓器に病気が現れることがある。」そんなことを物語っています。

そんな考え方に立つときに、病気を治す近道の一つは「病気を全身の変化として見なすことにある」そんな視点にかかっていると言って良いでしょう。

病気は身体の叫び

病気は身体の生きようとする叫びということを認めること。
これが、すぎ内科クリニックの基本治療方針のもう一つです。

患者さんは、病気を「悪いもの」と捉えているようです。
ですが「悪いものは排除するのが一番」という安直な医療につながってしまわないでしょうか。これは思いやりのない医療です。
「もし病気が身体にとって必要なものだったら?」という視点も実は大切ではないでしょうか?

悪ときめつけただけの治療は、あなたの身体を弱くすることもあるのです。病気治療は、「あなた自身が日常で他人の気持ちを考えているかどうか」を振り返るよいチャンスに他なりません。

それは「あなた自身を振り返ること」です。
1)自分自身を真っ直ぐに見つめる心。
2)自分だけでなく相手を見つめる心。
3)嫌な病気をも温かく見つめる心。
そんな気持ちで病気を見つめ、治療することが大切に違いありません。それは「病気が身体に取って必要であり、身体の叫び」に他ならないからです。

現代医学の考え方と漢方医学の考え方

現代医学と漢方医学は、西洋文明と東洋文明の成り立ちの違いから、根本的な考え方が大きく異なっています。

現代医学は、「病変を局所に求める医学」です。医学の進歩により、精密機械でより小さな部分の変化を探ることができ、その変化を調節する薬も多種多様です。また、それらの薬の効力は安定し、誰にでも一定の有効性を発揮できます。緊急を要する場合には、特に優先される医療です。

漢方医学を含めた東洋医学は、「病変を全体に求める医学」です。身体を一つの運動体と見なし、その構成要素のアンバランスにより病気が起きると考えます。現代医学と相反する考え方ですが、病気を様々な角度から診ることができる点で、大変存在意義のある医学です。当院では、病気を”局部”と”全体”の両方で診ることに価値を置いています。

気の流れと診察

身体は東洋医学で言う「気(体表面磁場)」という目に見えない流体の流れによって包まれています。

健康な身体の皮膚表面の気は回転しています。それが病気になると臓器に相対する皮膚表面の一部分での気の停滞が始まります。そして不調となります。その気の流れを捉えることは病気を捉えるのに好都合です。

気の流れの診察を診療に活かします

鍼を身体に打つと症状が軽快することは、鍼治療を受けられた方ならばご理解できると思います。

では、”鍼を打つ”とは、どのような意味を持つのでしょうか?
それは、身体の表面に流れる「気」を調節することです。身体の表面には目には見えない「何かの流れ」があります。それを東洋医学では「気」と呼んでいます。

当院では、気の停滞部位を見つけ出しながら、実際の治療に役立てていきます。漢方薬は生薬の構成で出来ており、気の流れが悪い場所に相当する薬草を考えて漢方治療をしています。一般の風邪の方でも、その状態が初期であるのか、中盤に移っているのかを気の停滞部位を考えて治療をしています。

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