Case症例

脳梗塞

脳梗塞は頭血管だけの病気でしょうか?
脳動脈が硬化することや血栓により頭に血液が供給されなくなり起きる病気とされています。

これからは脳梗塞に発展しやすい身体の特徴を探すことが大切なのでは?と考えます。そんな考えから身体を治して行くことが再発防止に繋がると考えています。

脳梗塞を含めた全ての病気には発症しなくてはならない必然性があると考えています。何ら必然性がない身体には脳梗塞を含めた病気は起きません。その必然性を探すことが新しい視点に立った医学が出来上がる瞬間と考えています。

人間の身体は時空間の中に生存しており、相対性を維持しています。頭と相対性を持つ部分は胴体です。このことは胴体に何らかの変化があった時には、その影響により頭に病気が起きることが推測出来ます。
近い未来に、脳梗塞という頭の病気であっても、全身状態から見た脳梗塞という病気の定義が生まれてくるに違いありません。

脳梗塞の不思議

脳梗塞とは、脳を栄養する動脈の閉塞、または狭窄のため、脳虚血を来たし、脳組織が酸素、または栄養の不足のため壊死、または壊死に近い状態になる事をいいます。

具体的には、血栓が飛んで脳の血管を閉塞する場合や、脳動脈硬化症が発展して動脈閉塞を来たし脳梗塞が起きると考えられているのです。血管閉塞の場所により、脳梗塞の症状は多彩です。麻痺を残さないものから、半身麻痺するものや、死に至るものまであります。

このイメージは、脳を栄養する血管が詰まりその支配領域の脳が死滅する脳梗塞の姿を現しています。

ただ、この状態の様な脳梗塞の患者さん方を沢山診てきた私の感想は、「脳梗塞=頭だけの病気」と考える今の医学と異なる部分があります。

脳梗塞を引き起こす患者さんの身体って皆、同じ様な身体をしているのです。それも頭ではなく、首から下の胴体が同じ様な身体をしているのです。と、すれば、再発防止の第一歩は「頭と相対的に運動する胴体部分に注目すること」です。

すなわち、脳梗塞の再発防止は、「脳梗塞を起こしやすい身体を、脳梗塞を起こしにくい身体に 変えて行く」こと。その様な治療にあると考えられます。

脳梗塞を起こしやすい身体とは?

脳梗塞患者に共通していることとは…

イメージのように

  1. 下腹部の力が落ちている。
  2. 心下部直上に熱をもっている。

この2つのことがある身体には脳梗塞が起きやすい様に推測しています。

非常に簡単ですが、この2つの変化が身体に起きると頭に力がかかるようになります。なぜなら、「下腹部も季肋部も身体の軸の部分で脳と同じ様な性格のエネルギーを持っている部分だから」と考えられます。(詳しい説明は、いま構築中の理論的研究でお話することにします。)

次に起きる身体の変化とは、頭のエネルギーを減らすことです。具体的には、「身体のバランスを取ろうとして頭を破壊して脳のエネルギーを減らすこと」すなわち脳梗塞の発症なのです。

この様に身体が自らの身体のバランスを保ち命を守ろうとする場合には、身体は、自分の臓器さえも破壊しようとします。

脳梗塞再発防止の治療?

一般的な治療

血栓を作らない治療や高血圧のコントロールなど全身管理が一般的治療です。

漢方的な治療

血栓を作らない様な治療をする傍らで、脳梗塞特有の身体のバランス調節が出来るのが「漢方治療」になります。別に漢方治療を特別視するつもりはありません。ただ、一般医学とは病気を見つめる視点が違う医学です。

2000年も前から、マクロ的な病気像(臓器間の連携運動)を追いかけてきたのが東洋医学の特徴なのです。そんな考えを一般医療に入れると幅広い医療が出来る様になります。

実際の症状

脳梗塞発症後、半年で受診した患者さん

この患者さんは脳梗塞の再発を恐れて受診された訳ではありません。

なんとなく身体の調子が悪かったのでしょう。そのかかりつけの医者を求めて来院されました。最初は、「咳の後に痰が多くでる」との訴えで来院しました。

身体を診てみると、このページに書いてあるような身体をしています。その意味合いとは、いつ脳梗塞を再発しても可笑しくない状況でした。何の理由もなく受診される患者さんでしたので、私も何の説明もなく漢方薬で治療して来ました。

そして、脳梗塞特有の身体から解放されました。その患者さんの感覚とは?「脳梗塞の前や後には、頭がボワボワしたけど…いまは、そのボワボワ感がないのよね。」と話されます。ほんの少しの違いで病気が発症するかどうか?が決まって行く良い例だと思います。

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