Herbal medicine漢方内科治療1

1)漢方・薬草を使った治療 2)漢方から見た病気
3)必要条件を求める漢方医学 4)マクロ視点の漢方医学

1)漢方・薬草を使った治療

漢方治療に関しての特徴は、全身を見つめる治療であり、また科学的に生成された薬品ではなく薬草という植物を使う部分にあります。また自分自身が中学生の頃から大塚敬節先生の煎じ薬治療を受けていたということもあり、今、私が漢方薬を使うことに対して細心の注意を払いながら治療をしています。

全身を見つめるということにより色々な病気に対応が可能です。現代医学での科目別診療では出来ない様な病気に対しても漢方的な視点により、皮膚科領域・婦人科領域・耳鼻科領域・眼科領域など一般内科では診察が難しい病気に視点を合わせることが出来ます。

次に薬草での治療ですので、食事の延長線にある治療になります。これは漢方薬が食前や食間に服用を指示されることからも分かる通り、偏食などの食事習慣から生まれた病気を食生活の一部と考えて治療をします。化学合成された薬ではありませんので体内に残ることがないことが利点でもあります。

● 当院での漢方治療の考え方について

当院での漢方薬処方は処方の薬草構成から考えれる病態を意識して治療をしています。それは煎じ薬であれエキス薬であれ変わりはありません。漢方薬の薬草構成から…この処方ならば、どの様な身体に適合するのか?ということを念頭に置いて治療をしています。

煎じ薬は身体に優しく効力があります。加工品のエキス薬よりも煎じ薬の方が効能やひとりひとりの身体に合わせるという意味合いにおいて圧倒的な優位性があることや煎じ薬にはハーブとしての効能があるからです。

しかしながら、今では漢方エキス薬治療が簡便であるため受け入れる患者さん方も多い様です。このため、基本的には漢方エキス薬治療を優先しているのが実情です。

ただし漢方エキス薬を使うにも、漢方薬を構成している薬草の性格が分からなくては有効なエキス薬を選べません。このことからもエキス薬を使う際にも漢方薬の薬草構成をいつも考え、その漢方薬の性格を考え患者さんの身体に合うか?を考えながら処方をする必要があります。

現状では殆どの場合、現代医学の病名により漢方処方をされていますが、漢方医学が出来た頃には現代医学の病名はありませんでした。そのため、漢方薬を使うにも初心に返り漢方薬の成り立ちと薬草の性格を把握することが治療において重要な要素になります。そのことで漢方処方の方向性を把握し、如何に病気で苦しんでいる人の病態に合わせるか?ということを基盤に置いています。

漢方内科専門の医院より転医してくる患者さんも多いのですが…「何故、この処方を使うのか?」と考えさせられる場面が多くあります。半表半裏である少陽病期にあるのは柴胡剤だけではありません。少陽病期には黄連剤の適応も多くあります。「この違いを判断できる医師がどれ程いるのか?」を危惧しているのは私だけでしょうか?

今は漢方医学に対するコラムを書いていました。これは医院内の冊子や専門書に結びつけたいと思っています。下のバナーをクリックすることで今書いている漢方医学のコラムの内容が分かります。自分個人としては、医院の診療をしながら一般医学と漢方医学の併合を考えており…大きな夢があります。このため、まずは文字にして皆さんに「漢方医療とはどんなモノなのか?」という視点で記事を見て頂くことを優先しています。

ただし多くの患者さんの漢方治療にて症状の緩和や治癒を確認しておりますが、全ての患者さんの症状を完全に治癒させることができるか?といえば…神ではありませんので出来ないこともあることをご理解下さい。一般治療だけの場合と比較すれば…格段に良い結果を得ていることも事実です。

当院の漢方内科治療は…

  • 患者さんの症状に応じた治療方法を考えます
  • 患者さん一人ひとりに合わせて漢方薬を調合します
  • 医師の漢方に関する知識が豊富です

漢方煎じ薬治療が良いと思われる場合

かなり手の込んだ漢方処方をする場合には煎じ薬治療を積極的にします。

残念ながら今の時代では、患者さんが煎じ薬を煎じたりする手間暇や煎じ薬を作るときの匂いに拒否感を抱かれていることが多くあります。このため漢方治療では、まずエキス薬で当たりを付けます。エキス薬のみで治って行くケースも多いのが実情ですが中には治療の進展が得られない場合があります。この様な場合には煎じ薬治療に切り替えます。

エキス薬の欠点は、出来上がっていることにあります。このエキス薬は薬草の組み合わせにより出来ており、複数の漢方薬を合方(合わせて処方するとき)するときには薬草の重複があることや、4種類以上の場合の漢方薬の合方では実際には服薬管理が難しくなることも、もうひとつの欠点です。

このためエキス薬では症状の改善が認められず、また数種の漢方薬を合わせて使う場合には煎じ薬治療にします。昔の煎じ薬治療ではエキス薬がありませんでしたので今の漢方エキス薬の一つでも煎じ薬治療が普通で、一つの処方でも煎じ薬を使っていました。一方、今ではエキス薬がありますので、一つの処方での煎じ薬を作ることへの必要性がなくなっています。

このため漢方エキス薬で病気治療への当たりを付けて、複数の漢方薬が必要な場合には煎じ薬治療にします。この様な環境での煎じ薬治療ですので患者さんの処方の構成を作り上げるのには処方を考える時間がかかります。(煎じ薬処方を作るのには何度も考え必要が低い薬草の分量を下げたり、必要がある薬草を加えたり、重複する薬草をなくします)この上、院内で煎じ薬処方をしますので、お時間を頂くことをご理解頂きたいと思います。

漢方エキス薬

製薬会社にて一つの処方に必要な薬草を配合し、それを煎じてから水分を蒸発させエキス部分を取り出して、粉や顆粒状にしたのが漢方エキス薬です。(いくつもの漢方エキス薬を使うと薬草の重複があります。このためパズルの様な感じで処方を選べだしていきます。その分だけ漢方薬の効能は落ちると思いますが…エキス薬のみでも治るケースは7割を超えると思います。)

漢方煎じ薬

当院にも薬草を置いており、その薬草の配合で漢方処方を作ります。漢方薬の分包機もあり分包されれたものをそのまま煎じることが出来ます。(利点としては…複数の漢方薬を一つの処方にまとめる事が出来ることや、煎じ薬ならではの本来の漢方薬の強さがあります。)

漢方煎じ薬の優位性

漢方を勉強していくと、エキス治療と煎じ薬治療には大きな違いがあることに気づかされます。実際に煎じ薬を飲んでいるとエキス薬に比較して安定感があります。

漢方薬は「薬草=ハーブ」の要素があり、香りで身体の機能を調節しようとすることも大きな特徴です。エキス薬では、香りを残すことが難しいとされます。また、薬草を調合する煎じ薬は、薬草の加減が簡単にできますが、エキス薬では薬草を加えたり、除いたりすることも出来ません。これがエキス薬の欠点です。

専門的な部分では、同じ漢方薬でもエキス薬で使われる薬草と、煎じ薬で使われる薬草が違っていることもあげられます。例えば「人参湯」という漢方薬は、人参・甘草・朮・乾姜の4つの薬草から成り立っています。この中の「朮」が問題です。エキス薬では「蒼朮」という薬草が使われるのがほとんどですが、実際は「白朮」という薬草を使うことになっているのです。「蒼朮」は湿気を取る力が強く、身体の力が強い人向きの薬草です。一方、「白朮」は湿気を取る力が弱く、気の停滞感を主に取る薬草で、身体の弱い人でも使うことが出来ます。結果として、身体が衰弱している人に処方する「人参湯」は、蒼朮ではなく白朮が必要なのです。

実際に漢方薬を飲まれてみると、一種類の薬草の違いは大きな違いとなって現れることを実感できると思います。「白朮」と「蒼朮」を飲み比べてみると、大きな違いが分かります。このため、元の処方と同じ様に「白朮」を使う製薬会社を選んで納入しています。

最後に、煎じ薬の苦さは、飲み慣れてくると美味しく感じるようになるのが一般的です。これはビールなどと似ています。最初は苦く感じられたビールが、いつの間にか美味しく感じられるのと同じです。幼稚園児でも、慣れて飲めるのが漢方薬です。患者さんのお父さんのお話を聞いてみると「スプーンでそのままエキス薬を口に入れる」というお子さんもいます。

漢方煎じ薬治療の予約診療と料金について

なお煎じ薬が処方する場合には医院内で調剤するため診療後1時間程度の時間がかかります。加えて煎じ薬治療の場合には予約診察とさせて頂いていますので、保険診察に2000円を加えさせて頂いております。

※お支払い頂く診察料=予約診察料2000円+保険適用医療分となります。
(予約診察料は関東信越厚生局に申請し認可されております)

漢方煎じ薬治療を希望される患者さん方へ

当院での漢方治療は煎じ薬治療を優先としたいのですが、保険治療という制約(保険診療では、基本的に診察時間を長く出来ません)このため、全ての保険適応可能のエキス治療を主軸として煎じ薬治療はエキス薬では難しいケースに限らせて頂いています。

なお、煎じ薬が処方する場合には医院内で調剤するため診療後1時間程度の時間がかかります。加えて煎じ薬治療の場合には予約診察とさせて頂いていますので、診察料=予約診察料2000円+保険適用医療分となります。(なお予約診察料は関東信越厚生局に申請し認可されております)

煎じ薬の投与に関しましては間違い防止のため、郵送および後日に煎じ薬をお渡しすることは原則いたしません。煎じ薬は保険適用されていますが、調剤するまでの手間暇などによる時間がかかることへのご理解をお願い致します。

問診票の記入に
ご協力をお願いします

一般的内科治療と比較し、漢方治療をする場合には全身を見つめる必要があるため、一般医療では質問しない様なたくさんの項目があります。
そのため、来院されるまでに、問診票にご記入いただき、当院までFAXをして頂けるか、受診当日に持参して頂けますようご協力をお願いいたします。

「すぎ内科クリニック」では、一般医療や漢方医療でのほぼ全てが保険診療です。
一部保険診療で認められていない治療(検診やインフルエンザワクチン接種など)に関しては自由診療です。
煎じ薬治療に関しては時間外の診療として認められる「予約診察料」として2,000円を頂いています。
ご不明な点などございましたらお気軽にお問い合わせください。

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